「ホームページはあるけれど、問い合わせがほとんど来ない」──多くの中小企業が抱えるこの課題。今回は、コーポレートサイトのリニューアルによって問い合わせ件数が大きく改善した事例の全記録をご紹介します。
リニューアル前の課題
リニューアル前のサイトには、次のような課題がありました。
デザインの古さ:10年以上前に作成されたデザインのまま運用されており、企業の信頼性に疑問を持たれかねない状態でした。写真やレイアウトも当時のままで、現在の事業内容を適切に伝えられていませんでした。
スマートフォン非対応:レスポンシブデザインに対応しておらず、スマートフォンからアクセスすると文字が小さく、操作もしにくい状態。アクセス解析を見ると、すでに訪問者の70%以上がスマートフォンからのアクセスでした。
問い合わせ導線の不備:問い合わせフォームはサイトの奥深くに設置されており、電話番号の記載も目立たない場所にありました。せっかく訪問してくれたユーザーが、問い合わせ方法を見つけられずに離脱していたのです。月の問い合わせ件数はわずか2件前後という状況でした。
リニューアル前後の比較
改善を実施する前と後で、主要な指標がどのように変化したかを整理しました。
| 項目 | リニューアル前 | リニューアル後(約3ヶ月) |
|---|---|---|
| 月間問い合わせ件数 | 月2件前後 | 大幅増加(約5倍程度) |
| 直帰率 | 75%超 | 約55%程度 |
| スマートフォン対応 | 非対応(文字・ボタンが小さい) | 完全レスポンシブ対応 |
| ページ表示速度(モバイル) | PageSpeed 30点台 | PageSpeed 80点台 |
| オーガニック検索流入 | ベースライン | 約2倍程度に増加 |
| CTAの設置状況 | フォームのみ・奥深くに配置 | 全ページに電話番号+問い合わせボタン |
実施した改善内容
課題を整理した上で、以下の改善を行いました。
1. モダンデザインへの刷新:業種に合った信頼感のあるデザインに全面刷新しました。企業カラーを活かしながら、余白を十分にとった読みやすいレイアウトを採用。プロのカメラマンによる写真撮影も実施し、社員の顔が見える温かみのあるサイトに仕上げました。
2. 完全レスポンシブ対応:スマートフォン・タブレット・PCのすべてのデバイスで最適に表示されるよう設計。特にスマートフォンでの操作性を重視し、タップしやすいボタンサイズや、片手でも使いやすいナビゲーションを実装しました。
3. CTA(行動喚起)の最適化:すべてのページに電話番号とお問い合わせボタンを配置。特にサービス紹介ページや事例ページの末尾には、「まずはお気軽にご相談ください」という明確なCTAを設置しました。スマートフォンではタップで直接電話がかけられるようにしました。
4. SEO対策の実施:各ページのタイトルタグ・メタディスクリプションを最適化し、「地域名+業種名」のキーワードで検索されやすいよう構造を見直しました。ページの階層構造も整理し、Googleにとっても理解しやすいサイト構成にしました。
5. ページ速度の改善:画像の最適化、不要なスクリプトの削除、キャッシュ設定の見直しにより、ページ表示速度を大幅に改善。Google PageSpeed Insightsのスコアは、モバイルで30点台から80点台へ向上しました。
コーポレートサイトで確認すべき主な指標
リニューアルの成果を正しく測定し、継続的な改善につなげるためには、以下の指標を定期的に確認することが重要です。
| 指標 | 確認ツール | 見るべきポイント |
|---|---|---|
| 問い合わせ件数・コンバージョン率 | GA4 | 月次推移・流入チャネル別の比較 |
| 直帰率・ページ滞在時間 | GA4 | コンテンツの質・ユーザーの関心度 |
| 検索クエリ・表示回数 | Search Console | どのキーワードで流入しているか |
| ページ表示速度 | PageSpeed Insights | モバイル・PC双方のスコア |
| スマートフォンアクセス比率 | GA4 | デバイス別の訪問数と行動の違い |
| クリック率(CTR) | Search Console | タイトルとメタ説明の魅力度 |
成功のポイント
今回のリニューアルがうまくいった要因は、見た目のデザインだけでなく、「ユーザーが何を求めてサイトに来るか」を起点に設計したことです。きれいなデザインにするだけでは問い合わせは増えません。訪問者が必要な情報にスムーズにたどり着き、安心して問い合わせできる導線設計が重要です。
また、リニューアル後もアクセス解析データを毎月確認し、改善を続けていることも大きなポイントです。Webサイトは「作って終わり」ではなく、運用しながら育てていくものです。Search ConsoleやGA4でどんなキーワードで来訪しているかを把握し、コンテンツを継続的に充実させることが検索順位の向上にもつながります。Search Consoleでのキーワード分析方法もあわせてご参考ください。
よくある失敗パターン
コーポレートサイトのリニューアルで起きやすい失敗を事前に知っておくことで、回り道を避けることができます。
- デザインだけにこだわる:見た目を刷新しても、CTA導線が整っていなければ問い合わせは増えません。デザインとUXは一体で設計する必要があります。
- ターゲットを意識しないコンテンツ:「自社が伝えたいこと」だけを並べたサイトは、ユーザーの疑問や不安に答えられず、離脱につながります。
- スマホ対応を後回しにする:現在はスマートフォンからのアクセスが過半数を占めるケースがほとんどです。モバイルファーストで設計しないと、多くのユーザーを取りこぼします。
- リニューアル後に効果測定をしない:GA4やSearch Consoleを設定せず、改善前後の数値を比較できない状態では、何が効いたか分からないまま終わります。
- 作って終わりにしてしまう:リニューアル直後は成果が出ても、その後コンテンツを更新しないと検索順位が落ちていきます。定期的な更新と改善が必要です。
コーポレートサイトリニューアルの進め方
リニューアルをスムーズに進めるための一般的なステップを紹介します。
ステップ1:現状のサイト分析と課題整理
GA4・Search Console・PageSpeed Insightsなどを使って、現在のサイトの数値を把握します。どのページで離脱が多いか、どんなキーワードで流入しているか、スマートフォンでの表示に問題がないかを確認します。
ステップ2:目標とターゲットの設定
「月の問い合わせを〇件にしたい」「特定のサービスページへの流入を増やしたい」など、具体的な目標を設定します。また、どんな人に訪問してほしいかを明確にすることで、コンテンツや導線の設計方針が定まります。
ステップ3:サイト構成・ページ設計
ページ一覧(サイトマップ)を作成し、各ページの役割と掲載内容を整理します。どのページにCTAを配置するか、問い合わせまでの導線をどう設計するかを決めます。
ステップ4:デザイン・コーディング
企業ブランドに合ったデザインを制作します。スマートフォン・タブレット・PCでの表示を確認しながらコーディングを進め、ページ速度や操作性を検証します。
ステップ5:コンテンツの整備とSEO設定
各ページのテキストを見直し、タイトルタグ・メタディスクリプション・見出し構造を最適化します。既存ページのURLが変わる場合は、リダイレクト設定を忘れずに行います。
ステップ6:公開後の効果測定と継続改善
公開後は定期的にアクセス解析を確認し、問い合わせ数・直帰率・検索順位の変化を追います。コンテンツの追加や修正を繰り返しながら、サイトを育てていくことが長期的な成果につながります。
よくある質問
Q:リニューアルにはどのくらいの期間がかかりますか?
A:サイトの規模や要件によりますが、一般的なコーポレートサイトで2〜4ヶ月程度が目安です。既存サイトの内容を整理する期間も含めて、余裕を持ったスケジュールでの進行をおすすめします。
Q:リニューアル費用の目安は?
A:コーポレートサイトのリニューアルは、規模や機能によって大きく異なります。まずは現状サイトの課題をヒアリングした上で、お見積りをご提示しています。初回のご相談は無料ですので、お気軽にご連絡ください。
Q:リニューアル後の効果測定はどうすればよいですか?
A:GA4とSearch Consoleを導入し、月次でアクセス数・問い合わせ数・検索順位を確認することをおすすめします。リニューアル前後を比較できるよう、事前にベースラインのデータを記録しておくことが大切です。
Q:WordPressでリニューアルすることはできますか?
A:はい。WordPressはコンテンツの更新が自社でも行いやすく、コーポレートサイトとの相性がよいCMSです。プラグインの選定やセキュリティ対策も含めてご提案しています。
Q:既存のドメイン・URLを変えずにリニューアルできますか?
A:はい、可能です。ドメインを変えずにリニューアルするのが一般的です。URLの構造を変える場合は、SEへの影響を最小化するリダイレクト設定を適切に行います。
Q:自社でコンテンツを更新できるようにしてもらえますか?
A:はい。WordPressを使ったサイト制作では、公開後に自社でブログやお知らせを更新できるよう、操作方法もあわせてご説明しています。継続的な更新が検索順位の向上にもつながります。
Q:群馬県内の会社でも対応してもらえますか?
A:はい、群馬県内の中小企業を中心にご支援しています。オンラインでのヒアリングにも対応していますので、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
コーポレートサイトのリニューアルは、正しい課題分析と適切な改善施策によって、問い合わせ増加につながる可能性があります。「ホームページからの反応が少ない」とお悩みでしたら、まずは現状のサイトの課題を洗い出すところから始めてみませんか。
株式会社アイ・エス・プライムでは、デザイン・SEO・アクセス解析を一貫して対応できるWeb制作サービスを提供しています。お気軽にご相談ください。
AIを活用するとさらに効率化できること
サイトリニューアル後の継続的な改善にも、AIが力を発揮します。Microsoft ClarityなどAI搭載のヒートマップツール(無料で使えるものもあります)を使うと、「どの部分がよく読まれているか」「どこで離脱しているか」をAIが自動で分析・要約してくれます。また、A/Bテストのバリエーション案をAIに生成させ、素早く仮説を検証するアプローチも増えています。「リニューアルして終わり」ではなく、AIを使ってデータドリブンな継続改善を行うことで、問い合わせ数の向上が持続します。リニューアルで整えた土台の上に、AIによる改善サイクルを乗せることが、中長期的な集客力向上につながります。

